海外赴任ってどうやって決まるの?

今回は、海外赴任がどうやって決まるのかについて書いていきます。

海外赴任が決まるパターンは以下の二つです。

1.前任がいる場合

2.前任がいない場合

私は1でしたが、どちらのケースも知っているため、体験談交えながら書いていきます。

前任がいる場合

海外赴任というと、大体の場合は期間限定です。3年だったり5年だったり10年だったり、会社と業種によって異なりますが、おおむね前任者と同じ期間を海外赴任で過ごすことになります。

そのため、ある程度の時期になってくると、所属部門が公認を探し始めます。
これは、スキル面からと人事面から見られます。
前任が技術者であれば技術者から選びますし、人事であれば人事から選びます。
そのため、前任の任期が満了する1年前くらいから、後任候補を何人かピックアップし、声をかけていくことになります。
もし自分が後任に立候補したい場合は、必ず上司や社長に伝えておきましょう。
そうしておかないと、候補にすら上げてくれない場合があります。

選ばれるためのスキル
特別なスキルは何もいりません。というのも、その会社で3年も仕事をしていれば、ある程度のスキルが身についているはずです。
前任がベテランだとしても、まずは挑戦してみる心づもりで声を挙げましょう。
失敗したとしても死ぬわけではありません。
あとは行く国によって言語力。
私の場合はフランスだったので求められませんでしたが、英語力は一般的に必要とされます。アジア圏の場合は中国は中国語、韓国は韓国語、その他の国では英語というようなケースも多いです。

選ばれるための人事条件
これは会社によりますが、以下のような場合が多いです。
・本人が拒否していない
 昔は拒否するか退職か、でしたが、最近は減ってきています。
 そのため、本人が希望している場合には海外赴任できることが多いです。
 特に、上司と仲良くしていると、多少の条件が満たされてなくても上司が推薦してくれることがあります。
・家族の問題がない
 家族の問題というと大きく聞こえるかもしれませんが、例えば親の介護がある、子供が生まれたばかり、妻(もしくは本人)が妊娠中、そういった場合には候補から外される可能性が高いです。
 そのため、子供が生まれていても家族の同意がある場合には積極的に行きたいということを伝えましょう。
・健康上の問題がない
 これは海外赴任先が先進国かどうかでも変わってきますが、薬を満足に手に入れられない地域で持病があるとドクターストップがかかります。
 逆に、持病があっても薬が手に入れば問題ない場合は、先進国であれば許可が出ることもあります。

さて、声をかけられて、「YES!」と答えたら、前任との交代日が決まります。引継ぎ期間の有無や、会社の事情により前倒しされたり遅れたりもあるでしょう。海外赴任で後任を任されたとき、あなたは前任者の役割に足を踏み入れ、責任を引き継ぐことになります。
このタイプ場合、確立されたチーム、一連の手順、およびビジネス関係を継承するため、新しい役割に就く場合と比較して、独自の課題と機会を提示する可能性があります。

私の場合は、技術者としての赴任です。前任者は、技術者として、日常的に一連の業務に関する義務と責任を負っていました。
日本人技術者は一人しかいなかったため、ワンオペです。
これらの責任には、工場の生産プロセスの管理、機器が効率的かつ安全に動作していることの確認、および他のエンジニアや技術者の作業の監督が含まれてました。
また、日本との連絡要員でもあるため、昼は日本と連絡を取り、夜は遅くまで働く仕事です。
地元のサプライヤー、顧客、政府関係者とのミーティングも請け負うような仕事でした。

前任者を交換するときに最初に行う必要があることの 1 つは、工場の操作とプロセスに慣れることです。 これには、工場の現場で生産プロセスを観察したり、スタッフと話し合って彼らの役割と責任をよりよく理解することが含まれる場合があります。 チームの話を聞いて学ぶことは、うまくいっている部分と改善が必要な部分を把握するために重要です。

また、エンジニア、技術者、またはあなたにレポートする他のスタッフを含む、チームについて知る必要があります。 チームとの強い関係を築くことは、役割を成功させるために不可欠であり、全員が効果的に協力できるようにするのに役立ちます。 また、人員配置のニーズを満たし、チームが成功するために必要なリソースを確保するために、人事部門や他の部門と協力する必要がある場合もあります。

前任者を置き換えるもう 1 つの重要な側面は、サプライヤーや顧客などの主要な利害関係者との関係を構築することです。 これには、会議への参加、ネットワーキング イベント、または業界の人々とつながるその他の機会が含まれる場合があります。 強力な関係を築くことで、工場が円滑に運営され、チームが成功するために必要なサポートを受けることができます。

最後に、すべての海外任務には人それぞれ異なった課題と機会が伴うことを心に留めておくことが重要です。 工場のエンジニアとして、文化の違い、言語の壁、またはその他の障害に遭遇し、関係を構築して現地のビジネス環境をナビゲートすることが困難になる場合があります。 ただし、前向きな姿勢、学習意欲、および強い労働倫理があれば、自分の役割を成功させ、工場と会社全体にプラスの影響を与えることができます。

前任がいない場合

前任がいない場合、会社によって意図は変わりますが、今回は新しい部門ができる場合について書いてみます。
こういう場合は、前任がいないので、すべてが手さぐりになります。
いつ赴任するのか、家はどうするのか、まったく決まっていないこともあります。
また、こういう場合は赴任するときに指名されることがあるため、行きたい!という気持ちだけではどうにもならないこともあります。

例えば、今まで、現地のメンバーでうまくまわっていた部門があったとします。
そこに、新しく研究部門を作ることになって、研究メンバーとしてプライヤーでありながら、日本側とのパイプ役として研究手法や報告を日本に向けてやってもらうようにチームを動かすというような場合です。

この場合、ひたすら試しては捨て、試しては捨て、後任が来るまでにチームをある程度の形にしていくことになります。

やることはひたすら試して、成果が出たものをマニュアルにすること。
そして日本のやり方や対応を現地語のドキュメントにしてチームがそれを守れる状態にすること。

この場合、心の折れないように他部署の日本人の力を借りたり、メンターを作ったり、現地メンバーの仕事上のパートナーを作ったりするのがおすすめです。

前任がいない場合は本当に手さぐりになります。
心が折れそうになったら、赴任元の上司や、現地の日本人コミュニティなど、助けてくれるところはたくさんあります。

さいごに

海外赴任は普通に生活しているだけでは経験できないことを日常的に経験できるいい機会です。
せっかく会社に海外赴任の仕組みがあるのであれば、ぜひ自分から声を上げて、海外赴任を経験してみてください。

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